楽天内田靖人内野手(24)が「7番一塁」で2試合ぶりに先発出場し、オープン戦第1号を放った。昨季は2軍で14本塁打も1軍では2試合の出場のみ。飛躍のシーズンにするため、開幕1軍メンバー入りへ大きなアピールとなった。

豪快な一振りだった。2点リードで迎えた3回2死一、三塁。中日の開幕投手を務める大野雄の真ん中スライダーを振り抜いた。スピンの利いた打球は、左中間席最深部へ一直線。「いいイメージで打席に入れた。結果が出てよかったです」。一塁側ベンチへ戻ると歓喜にわくチームメートから何度も頭をたたかれた。

状態は右肩上がりだ。3日からスタートした静岡シリーズでは11打数4安打、1本塁打4打点。打率3割6分4厘と好数字が並ぶ。「引っ張ったり流したり、打ち返せるコースがちょっとずつ増えてきた」と自己分析。4日のDeNA戦では2安打とも中堅から右方向だったが、6日中日戦では左前打、この日も思い切り引っ張った。新型コロナウイルスの影響で宿舎では外出制限がかかるが、部屋にバットを持ち込み素振りに明け暮れる。

18年オープン戦では17安打を放ち、打率3割8分6厘で首位打者となった。シーズンでも自身初の2桁本塁打となる12本をマークしたが打率は1割9分8厘と振るわなかった。高卒7年目の今季こそ、結果を出したい。右の大砲候補は「徐々にガツガツいきたい」と意気込んだが、三木監督は「もっと!もっとやってほしいよね」。指揮官の期待に、応える時は来た。【佐藤究】