阪神藤浪晋太郎投手(25)が先発し5三振を奪うなど、4回2安打無失点1四球と好投した。最速は153キロ。開幕ローテーション入りへアピールした。「このオフというか、キャンプから実戦で投げてきた中では変化球の感触としては一番良かったかなと思います」。直球の威力を安定して維持しながら、カーブやカットボールも有効に使いながらカウントを稼いだ。

初回、先頭の坂口に左前打を許したが、吉田大成を空振り三振、青木を中飛。課題としていた変化球で打ち取った。4番村上のワンバウンドした打球が藤浪の右腰を直撃。投手強襲安打となったが、気にするそぶりを見せず再びマウンドへ。2死一、二塁から塩見を152キロ直球で見逃し三振に仕留めた。

2回は、時折抜け球があったものの3者凡退。雄平を147キロ直球で投ゴロに打ち取るとエスコバー、中村、3回先頭の宮本と、回をまたいで3連続三振を奪った。4回は2死から、右打者の塩見に頭部付近へ直球が抜けるなど四球。それでも続く雄平を左飛に打ち取り、ピンチを作らなかった。

「かなりいい感じではありましたけど、もうちょっとやるべきことはありますし、完璧というのはないと思う。シーズンも遅れましたけど、相手も練習してくると思うので、しっかりその間も練習して(開幕を)迎えられるように。まだこれからもアピールもしないといけないですし、しっかり練習したいと思います」。完全復活へ向けて、この試合でまた1つ段階を上げた。開幕延期期間もプラスにとらえ、万全の状態をつくる準備期間にする。