ソフトバンクのリチャード内野手(20)が13日、あらためて「開幕1軍」を目標に定めた。9日から選手だけの自主トレが始まった。福岡・筑後市のファーム施設で練習に汗を流す期待の長距離砲は「早く試合をやりたい。試合に出て僕はアピールしないといけないですから」と引き締めた。

3月31日から今月8日までの活動休止期間は、寮の部屋で読書とテレビゲームに時間を費やした。春季キャンプ中に王貞治球団会長(79)からプレゼントされた図書券で「イチローの著書」を購入。少しずつ、レジェンドの言葉を頭にたたき込んでいる。「王会長から『本を読むことはいいこと。いろんな人の考え方や知識を得られる』と言われた。活字ばかりで眠くなりますけど、しっかり読んでいきたい」。現在は外出自粛のため、書店に足を運べない。「まだいただいた図書券があるので、外出できるようになったら、いろんな本を買いたい」と話した。

プロ3年目。3月16日に念願の支配下に登録された。だが新背番号「52」を背負ってから新コロナウイルスの影響が拡大。「開幕」が見えない日々が続く。オープン戦は12試合に出場し、初戦のオリックス戦(宮崎市清武)と最終の広島戦(マツダスタジアム)で豪快アーチを放った。だが「1軍切符」を手にするにはまだアピールが足りないことは自覚している。「(9日の自主トレ再開後は)思う存分、動いていますし、睡眠もしっかり取れている。あとはとにかく試合での結果ですね」。グラウンドに球音が響く日に備え、緩むことなく準備を進める。【佐竹英治】