プロ3年目の中日清水達也投手(20)が24日、ナゴヤ球場で緊急事態宣言発令後初めてブルペン入りし、変化球を交え31球を投げた。カーブとカット、フォーク、スプリットと全ての持ち球の感触を確かめた。「いつ始まってもいいように、調整というより、自分のレベルアップと思ってやっています。どんなに練習でやっても、1軍に合流できない悔しさはありますが、始まった時に見返してやりたい」。愛知県による10日の発令後は練習が1時間半に制限される中、久々にマウンドの傾斜も味わった。

昨年は5月12日阪神戦(甲子園)でプロ初先発初勝利。8試合に先発して2勝2敗、防御率4・33だった。経験を飛躍につなげようと参加した昨秋のみやざきフェニックス・リーグでは右肩痛を発症して離脱した。春季キャンプは同期山本が1軍となる一方、清水は2軍スタート。1軍昇格を狙い続けたが、コロナ禍で自主練習期間に突入した。

「この期間でも、やれることを見つけて磨いていきたい」。1勤1休の練習日以外も精力的に動く。独身寮「昇竜館」の4階までの階段を往復してトレーニング。部屋では竜投でも人気の「セイバーメトリクスの落とし穴」(お股ニキ著)を読み、SNSを利用して「美文字」の習得にも挑戦中だ。20歳での飛躍へ、右腕は忙しいステイホームを続けている。

 

◆清水達也(しみず・たつや)1999年(平11)11月3日生まれ、埼玉県出身。花咲徳栄で2年春夏、3年夏に甲子園に出場し、3年夏は全国制覇を達成。17年ドラフト4位で中日入り。通算10試合で2勝2敗、防御率4・58。背番号50。今季推定年俸800万円。182センチ、83キロ。右投げ右打ち。