阪神阪神に新加入した中田賢一投手はホロ苦いタテジマデビュー戦になってしまった。今季初登板初先発は1回に大砲のソト、オースティンを抑えた後、暗転した。2死二塁で、佐野に外角速球を強振され、左翼フェンス直撃の適時二塁打を許した。

速球の制球を欠き、変化球主体の組み立てになる。なおも2死二塁。宮崎に初球の高め外角スライダーを的確に打たれ、右中間突破の適時打を浴びた。戸柱には低めフォークを拾われて中前適時打…。先制の1点を守れず、4連打など5安打を集中されて、痛恨の3失点を喫してしまった。

「立ち上がりがすべてだった。立ち上がりさえ、しのいでいれば、球数的にもっと長いイニングを投げることができた。連戦が続くなかで早くマウンドを降りてしまったことは申し訳ないですし、すごく悔しい」

開幕ローテーションを逃したが、チャンスが巡ってきた。試合前までDeNAに通算17勝7敗1セーブで、球団別で最多勝利数を誇る好相性だった。2回以降は走者を出しながら粘ったが4回3失点で降板。矢野監督は「球は良かったと思うよ。立ち上がりはみんな難しい。もう1回、チャンスがある球に見えた」と評した。新天地での白星はお預けだったが、有力視される7月5日広島戦の先発で再トライする。【酒井俊作】