日本ハム杉浦稔大投手が、また1つ殻を破った。7年目で自己最長となる7回1/3を投げ、4安打1失点で3勝目。特長の伸びのある直球にツーシームなどを交えながら安定した投球を展開。7回を投げ終え、木田投手コーチから「どうだ? 」と問われて間髪入れずに「行けるところまで行きます」と即答。初めて8回のマウンドへ向かった。

先頭打者に安打を許したが、続く代打小田は見逃し三振。移籍後最多となる111球に達したところで、お役御免となった。「(続投を志願して)行ったからには回の途中で交代はしたくなかったですけど、先頭打者を出してしまった。そこは次の課題です」と成長の糧も得て降板した。

右肩痛を抱えた状態でヤクルトから移籍し、今季で4シーズン目。「自分の体を前より理解している」と好パフォーマンスを発揮するために必要なケアやトレーニングが明確となり、不安なく投げられる日々が続くようになった。

球数制限や登板間隔など、慎重を期しながら1つずつ段階を踏ませてきた栗山監督は「スギらしいボールだった。よく投げてくれた」とねぎらった。杉浦は「今までよりチームの力になれている感覚はある。これを1年通して続けていくのが大事」と言った。先発陣の柱の1人としての自覚と自信が深まってきた。【木下大輔】