日本ハム有原航平投手(28)が7回を6安打1失点で2連勝、今季3勝目を手にした。序盤から、直球を軸に組み立てた。立ち上がりから3回1死まで、効率良く17球で7つのアウトを奪った。1回に味方の援護もあって「今日は気持ち良く投げられました」と、楽天打線を抑え込んだ。

この日の最速は155キロ。「感覚的に相手を押し込めていた」と、上昇の手応えは十分だ。真っすぐが走り、分が悪かった左打者に対しては「腕が振れて、しっかり落差があった」というチェンジアップが効果的。6回、2安打と四球で無死満塁のピンチを招いたが「とにかく必死で投げた」と3番ロメロ、4番浅村の中軸を封じ、内野ゴロによる1点でしのいだ。

1カ月以上も遠ざかっていた本拠地でのヒーローインタビューでは、同学年の西川と並んでマイクを握った。「次回はもう1イニング投げられるように頑張りたい」と控えめに話した有原に対し、西川が「1イニングと言わず、2イニング投げて欲しい」と遠回しに“完投指令”。栗山監督は「特別、すごいとは思わない。しっかり投げてくれた」。昨季最多勝右腕が、本領を発揮し始めた。【中島宙恵】