ソフトバンクが2ラン3発で勝率で並んでいたロッテに連勝し、単独首位に返り咲いた。3回に柳田悠岐外野手(31)が今季初となる3戦連発の18号2ランで先制すると、4回には松田宣が5号2ラン、7回には栗原が9号2ランを放った。先発石川は今季無傷の6連勝。苦手だったZOZOマリンの「呪縛」を完全に振り払い、工藤監督は秋山前監督と並ぶ456勝目をマークした。

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余韻に浸るには十分のアーチだった。ソフトバンク柳田が放った打球は約7秒間、鮮やかな放物線を描き、右翼スタンド中段で弾んだ。0-0の3回1死一塁から、先制の18号2ラン。前日22日に2戦連続バックスクリーン弾を放ち、ZOZOマリンでの連敗を6で止めた男が、今季初の3戦連発でこの日も流れを呼び寄せた。

柳田 打ったのは直球です。初球から集中して打ちにいけました。いいスイングで打つことができたし、今日も先制点が取れて良かった。チームの連勝に貢献できたよかったです。

昨年開幕2戦目の3月30、31日、4月2日以来、自身7度目の3戦連発に酔いしれた。体力勝負となる夏場にも8時間の睡眠をしっかりとって体調管理は怠らない。5打席目には足で稼いだ内野安打もマークして3打数2安打。打率を3割7分1厘に上げ、トップのオリックス吉田正に1厘差に迫り、本塁打もトップの日本ハム中田に2差と迫った。

柳田の点火で勢いづいた打線は4回、ベテラン松田宣が5号2ラン。このZOZOマリン6連戦で、3発目の量産だ。7回には栗原がダメ押しの9号2ラン。主砲が火をつけ、ベテランが続き、若手が仕上げた。チームとしても今季6度目の1試合3発でロッテに打ち勝った。

工藤監督 ランナーがいるところで(1発が)出たのは大きかった。打線はつながりをみせておかないといけない。

工藤監督は通算456勝目をマーク。秋山前監督の通算勝利に並び、ホークス歴代監督の5位タイとなった。「この6連戦で最初は圧倒的にやられていたことを考えれば、週末で勝てたのは大きい。今日は何が何でも勝ちたかった」。苦しんだZOZOマリン6連戦を連勝で締め、並んでいたロッテに1差をつけて単独首位に返り咲いた。地元福岡に戻り、首位固めへと突き進む。【浦田由紀夫】