やっぱり燕のリードオフマンだ。ヤクルト坂口智隆外野手が2-2で迎えた7回2死一、三塁、阪神ガンケルの148キロツーシームをとらえた。一塁手強襲の適時内野安打。悪送球も誘った。連敗を2で止め、小川に勝利をプレゼントする決勝打に「打った瞬間はヤバイと思ったが、飛んだところはよかったので、走れば何かあると思った」。

1点を追う1回には、今季2度目の先頭打者弾となる5号ソロ。山田哲が上半身のコンディション不良から復帰後、坂口の打撃も上向きになり最近4戦3発と絶好調で「自分もびっくり」という。2番山田哲との並びで出場した計31試合では、打率2割8分5厘。山田哲の離脱などでコンビ解消となった16試合では打率2割1分3厘と、7分2厘の差がある。強打者の前にいることで増す存在感。高津監督は「相手にかかるプレッシャーは、今の並びがすごくいいかなと思う。グッチが当たって、ノリ(青木)ムネ(村上)と続く打順がいいんじゃないかな」と信頼を置く。

昨季死球を受けた左手には、まだテーピング。同じ形のグリップエンドのバットも使えなくなった。昨季の悔しさを胸に、チームのために出塁する。【保坂恭子】