日本ハムの選手、コーチ合わせて15人が24日、北海道・北広島市内で23年春開業を目指す新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」の建設予定地を初めて訪問した。壮大な夢のボールパークの建設現場に足を踏み入れた中田翔内野手(31)は新球場初アーチを目標に掲げ、清宮幸太郎内野手(21)は開業時にはチームの顔となって、新たな本拠地で大暴れすることを誓った。

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突き抜けるような夏空の下、まもなく造成工事が終了する新球場建設予定地を、日本ハムの選手たちが初めて訪問した。北広島にある広大な敷地は、5月の本格着工を皮切りに、着々と夢のボールパークの建設へ向けて作業が進められている。作業用のヘルメットをかぶりながら、さまざまな説明を聞いて視察を終えた中田は、印象に残ったことを感慨深げに言った。

中田 僕たちの仕事場としてはね、球場なのでね。すごくスケールの大きな球場というか、海外にもないような球場ということ。本当にこんなすごい球場ができるのかなと今は半信半疑ですけど、すごく楽しみ。

開業予定は約2年半後の23年春。中田は34歳となるシーズンとなる。現在、3年契約の2年目で、開業時は「僕、契約が切れるのでね。いるかどうか分からないですけど」と冗談を飛ばしながらも「初ホームランとか、名前が残ると思うので打ちたい」と宣言。「エスコンフィールドHOKKAIDO」で第1号をかっ飛ばす目標を掲げた。

24歳シーズンで開業を迎えることになる清宮も、初めて訪れた建設現場を目の当たりにして、大きなインパクトを受けた。

清宮 今、この開閉式球場の台となる部分がちょっとできているので、そういうものを見ただけでも、すごいなんかワクワクする。まだ、あまりイメージは湧かないですけど、そこだけ見ても相当すごいものができるんだろうなという期待感がすごいです。

新球場の本塁付近となる場所には、ホームベースと打席が設置されている。「打席に立たせてもらったので、すごく楽しみです」とひと足早く、打席に入って素振りもした。現状は一塁手のレギュラー、中田の控えという立場だが、23年には「やっぱりチームの主力で、ファイターズを引っ張る存在でいたいなと思います」。この日、参加した各選手がそれぞれ、新球場への思い、自身の将来像を新たにした1日となった。

◆日本ハムの新球場 23年春、北広島市内に開業を予定している。ボールパークエリアの名称は「HOKKAIDO BALL PARK F VILLAGE」(北海道ボールパークFビレッジ)、球場は「ES CON FIELD HOKKAIDO」(エスコンフィールドHOKKAIDO)。収容人数は3万5000人、左右非対称の開閉ドームで天然芝になる予定。世界最大級の大型ビジョン、天然温泉、360度回遊型コンコースなどが特徴。

◆日本ハム中島選手会長のあいさつ全文

作業員のみなさん、コロナなど大変な状況の中、作業を進めていただき、ありがとうございます。北広島市民のみなさまにも感謝しています。今日、初めて足を運びましたが、この地に新しい球場ができることを実感し、ワクワクしています。僕たちもリーグ優勝、日本一を届けられるよう頑張ります。みなさんも安全第一で作業していただき、新しい球場ができることを楽しみにしています。

◆新球場建設現場訪問メンバー

【投手】加藤貴之、金子弌大、宮西尚生、堀瑞輝、福田俊、杉浦稔大

【捕手】清水優心、鶴岡慎也

【内野手】杉谷拳士、中田翔、中島卓也、清宮幸太郎

【外野手】浅間大基、近藤健介

【コーチ】木田優夫投手コーチ

○…選手らは建設現場に到着すると北広島の上野市長や約400人の作業員が出迎えた。グラウンド予定地でセレモニーが行われ、選手らから作業員へ23日まで着用していた限定ユニホームなどをプレゼント。作業員からは選手へ寄せ書きされたベースが贈られた。記念撮影なども行われたセレモニー後に、選手らは完成イメージ図などで説明を受けながら、熱心に現場を見学した。