<都市対抗野球:ENEOS3-0東芝>◇15日◇西関東予選代表決定リーグ戦◇横浜スタジアム

エースの力で、5年ぶり都市対抗野球本戦出場に王手をかけた。西関東予選代表決定リーグ戦が15日、行われ、ENEOSの藤井聖投手(23=東洋大)が東芝を6回1/3、2安打無失点。

全12球団のスカウトが視察する中、0を並べた。2回2死二、三塁のピンチでは直球を続けた。「甘く浮いた変化球は打たれる。一番自信のある球を思い切り投げたら打たれない自信はありました」と9球目の147キロで田中を二ゴロ。直球の走りは「良くなかった」が、その分、コースに決め、気もちで攻めた。

ルーキーだった昨季、三菱日立パワーシステムズ(現三菱パワー)の補強選手として都市対抗本戦に出た。開会式の時、東京ドームで自社の広告が目に留まった。「広告はあるのに、僕らは出られない。めちゃくちゃ悔しかった」と打ち明ける。この1年、本戦出場を絶対目標にやってきた。16日の三菱パワー戦に勝てば、悲願がかなう。

▽ENEOS大久保秀昭監督(藤井に)「今年一番の投球をしてくれた。上(プロ)を目指すなら、ここで結果を出さないと」

▽楽天後関スカウト部長(藤井に)「直球はもっと暴れるイメージだったが、大事な試合で丁寧に投げたのか、今日は暴れていなかった。変化球など細かい精度が上がればいい」