阪神ボーア内野手が福留の助言を生かし、東京ドームの呪縛から解き放たれた。6点リードの7回1死、桜井の高め148キロを振り抜き、右翼席に13号ソロを届かせた。2発を放った8月26日中日戦以来、19試合ぶりのアーチ。「やっと、という感じはあるね。前にホームランを打ってから、結構長い期間がたっていたので」と安堵(あんど)した。

試合前練習中、福留と打撃論を話し合う場面があった。「チームメートから何か意見を得たいなと思っていて。選手の動向を一番見ている福留さんに聞いてみたいと思ったんだ」。春季キャンプのころと現在との違いを比較してもらい、「すごく助けになったよ」と感謝した。

東京ドームはチーム同様、鬼門だった。試合前時点で29打数1安打の打率0割3分4厘、0打点。この日の1発が東京ドーム初アーチだった。5回にも右中間二塁打を放ち、3四球も含めて全5打席出塁を記録。ようやく負のイメージを完全に吹き飛ばした。