キングに王手や! 阪神大山悠輔内野手(25)が、22号ソロを放ち、リーグ最多23本塁打の巨人岡本に1本差に迫った。

矢のような鋭い当たりだった。5-3の6回先頭で、中日藤嶋の外角直球を捉えた。「最高の感触でした」。打球は弾丸ライナーでバックスクリーン左に到達。「打った後にボールがついてくる感覚というか、今までにない感覚があった。練習でやってるスイング、バッティングっていうのが、まだまだですけど少しずつできてきている」。3点差とする一撃に納得できた。矢野監督も「入ると思わなかった。それぐらい真芯のあのライナーというのはすごい打球やった。一発で仕留めたというのも価値がある」と驚きの表情を見せた。熾烈(しれつ)なホームラン王争いを繰り広げている。大山は18日中日戦で2発を放ち、一時は岡本に21本塁打で並んだ。その後再び岡本が突き放し2本差とされたが、大山も猛追。「まずはしっかり頑張ります」とタイトルよりチームの勝利を追うが、86年バース以来のキングは現実味を帯びている。9月の月間9本塁打はセ界トップ。打率も3割5厘と上向きで、月間MVPすら射程圏内だ。

4回には左前打、8回には右翼線への二塁打で今季6度目の猛打賞。「終わったあとに反省して、また明日、一からしっかり準備ができてる。そういった積み重ねができてる。もっとレベルは上がると思います」。シーズンは終盤に差し掛かっても、大山は元気だ。【只松憲】