日本野球機構(NPB)とJリーグの第18回「新型コロナウイルス対策連絡会議」(Web会議システムにて実施)が19日、行われた。会議後の合同会見(Web会議システムにて実施)でNPB斉藤惇コミッショナーは「この連絡会議の内容もますます、充実してきた。実際のケースをベースにしながら会話が進んでいる」と話した。

座長を務める専門家チームの東北大・賀来満夫氏は「世界では欧州で感染が急増している。日本での感染状況。7月末に感染ピークがあった。これが下がってきているが、下げ止まりになっている。今、ちょうど下がってきているが、今また上がるのか、下がるのか、分からないということを共有させてもらった。インフルエンザについては南半球の状況でほとんど流行していない。どうなるか分からないが、インフルエンザも踏まえて対応、対策をしていこうという話をさせていただいた」と説明した。

また賀来氏は、阪神、ロッテの選手から陽性例が出たことを受け、疫学の専門家から中間報告として「移動して感染が起こりえる。外食でも起こりえる。短時間で過ごしていくこと、ベンチの中でも十分に注意する必要があるのでは。集団でPCR検査をするところでも十分に調査してもらいたいという話があった」と話した。

愛知医大・三鴨広繁氏は「前回から会議の内容が発展、高度になった。来年のオリンピック、パラリンピックに有益なデータを提供するものになる。これまでは文献的な考察で現状を見て考え、試合開催に尽力してきた。感染事例が起こってきて、自分たちのデータ、事例をしっかりと解析して次のステップにいく段階にきている。この会議が、今後のスポーツ界に与える影響がますます、大きくなると実感している。これが1つの資料、基盤になると確信している」と手応えを示した。

東邦大・舘田一博氏は「政府でも分科会が行われている。大事なテーマはこれまでの情報、経過をしっかりと反省しながら次に備えていこうということ。新たにDeNAが実証実験を行う。とても重要なこと。スポーツ、文化、芸能で、1つの模範、ロールモデルになるような情報を発信していかなければいけない。差別や偏見が生じることもある。正しい情報発信をお願いしたい」と呼びかけた。