“大野塾”に学ぶ。中日育成1位の札幌学院大・近藤廉投手(22)が4日、同大で球団からの指名あいさつを受け、札幌市内のホテルで仮契約した。支度金200万円、年俸300万円(金額は推定)。「ドラフトから数日たって本当に指名されたのかなと思っていた。球団の方に会って、ようやくプロになるという実感が出てきた」と心境を口にした。

小学校時代に熱心に応援していたのが中日だった。「そこで野球ができるのは、とてもうれしい」。同じ左腕として、プロ入り後に話を聞きたい選手がいる。45イニング連続無失点の球団記録を持つ大野雄だ。「どうやったらゼロで抑えられるのか。打者との駆け引きを学んでみたい」と“入塾”を志願した。

独特の回転軸で微妙な変化を生む直球や、切れのあるカットボールが武器。自身の特長をしっかり把握しており「目標とする投手はいない。特色は自分でつくる」と芯はブレない。八木スカウトも「自分のスタイルを貫いてほしい。いろいろ勉強していけば、結果は出る」と期待した。

現在の最速は148キロも「155キロを投げられるように。1日でも早く1軍に上がってナゴヤドームや、実家に近い東京ドームで投げて家族に恩返しできたら。そのためにしっかり下で力をつけたい」。大好きな釣りのように、勝つための“仕掛け”を徹底して学び、来るべきチャンスに備える。【永野高輔】

◆近藤廉(こんどう・れん)1998年9月22日、東京・板橋区生まれ。小学2年時に蓮根ロータスで野球を始める。中学では志村ボーイズ所属。豊南高では3年春の東京都大会2回戦が最高。3年夏の東東京大会は、エースとして初戦の城西大城西戦に登板し9回3失点完投も敗戦(2-3)。札幌学院大では1年春に札幌6大学2部リーグでデビュー。通算3勝9敗。好きな選手は西武平良、ソフトバンク・モイネロ、好きな食べ物はステーキ、好きな芸能人は橋本環奈、趣味は釣り。家族は両親と姉。180センチ、87キロ。左投げ左打ち。