「ミスタードラゴンズ」が、中日石川昂弥内野手に野球漬け指令を出した。

中日OBで、来年2月の春季キャンプで臨時コーチを務める立浪和義氏(51=野球評論家)が6日、三重・四日市市内で行われた「四日市南自動車学校ジャブ野球大会」に特別ゲストとして出演した。少年球児たちに打撃や守備の極意を伝授した後、キャンプでのターゲットに19年ドラフト1位の石川昂を挙げた。

「キャンプで見たときに、ビックリするくらいの素材だった。みんな同じ練習じゃいけない。石川はケガしてでもどんどんやらないといけない選手。今やらせないと平凡に終わる可能性もある。石川は野球漬けでやるべきじゃないかと思う」

立浪氏は、昨年のキャンプに評論活動で立ち寄った際、与田監督の依頼で根尾を指導したが、2軍キャンプで調整中だった石川昂は視察だけで終了。「ソフトバンクの柳田とかは練習でも1球目から全力で振る。そういう姿勢にならないと。入ったばかりの子(石川昂)がフリー打撃の1球目から流して打っているようじゃ、うまくならない」。故障もあり2軍のままでキャンプを終えた金の卵にもどかしさを感じていた。

中日一筋で通算2480安打のレジェンドは熱弁を続けた。「野球漬けを乗り越えられたら1シーズン出られる体力もつく。必ず近い将来4番になれる能力はある」。現役引退した09年以来、12シーズンぶりの復帰。ミスタードラゴンズは鬼軍曹になって、竜の主砲候補を鍛え上げる。【伊東大介】