1月に新監督に就任した法大の加藤重雄監督(64)が、今秋ドラフト候補に挙がる三浦銀二投手(3年=福岡大大濠)にフル回転指令を出した。

21日、同じく新任で元オリックスの大島公一助監督(53)とともに、オンラインで会見。就任の思いやチーム構想などを語った。

投手出身の加藤監督。昨秋は5位と苦しんだが、投手陣については「4本柱はしっかりしている」。三浦を筆頭に、古屋敷匠真投手(3年=八戸工大一)山下輝投手(3年=木更津総合)平元銀次郎投手(3年=広陵)と豊富だ。特に、エース格である三浦は、1年春からいきなり2勝。秋も3勝を挙げ、将来を嘱望された。ところが、3年の春、夏は0勝に終わった。

以前から、週末はコーチとして接してきた加藤監督は「2、3年の時は調子を崩した感がある」と指摘。ただ、復調の気配は見えているという。「今年に入ってフォームも固まってきている。より、理想的な球筋になると期待してます。キャプテンの自覚も持っている」。法大は野手が主将を務めることが多いが、「もう1度、復活して欲しい」という思いも込めて、三浦を主将に指名した。

起用については「フル回転で、先発も、抑えも」と描いた。2月の千葉・鴨川キャンプは新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、中止する。代わりに、神奈川・川崎のグラウンドで紅白戦や実戦形式の練習を多く取り入れる。三浦はじめ、選手の適性や状態を見極めていく。

最後に、新指導者2人そろって大きな目標を掲げた。リーグ新記録となる「5連覇」だ。加藤監督も、大島助監督も、法大での現役時代、リーグ戦4連覇までは経験したが、5連覇は果たせなかった。

加藤監督 監督をやる以上、5連覇という記録は狙いたい。まずは足元から固め、春に。その延長で新記録を狙いたい。

大島助監督 4年生の時に、5連覇目に挑戦して、悔しい思いをした。忘れ物です。また挑戦する可能性ができる。燃えるものがあります。

昨秋優勝した早大に、最多の通算優勝回数(46回)で並ばれた。新生・法大として、負けられない。【古川真弥】