開幕ローテ入りに当確ランプがともっていた阪神チェン・ウェイン投手(35=ロッテ)が、2軍教育リーグ中日戦(ナゴヤ)で6回途中8失点と大炎上した。

初回は3者凡退と上々の立ち上がり。だが、3回から打ち込まれた。先頭の石垣にバックスクリーンへ運ばれ、3連打も許して3失点。続く4回も3本の二塁打を浴びて2失点した。さらに6回2死一、二塁から福田に適時二塁打を浴びたところでマウンドを降りた。

「今日はコントロールが甘かった。テンポも悪かった。自分の感覚もつかめていない部分がある。その部分を調整していきたい」。5回2/3を11安打8失点。シーズンインに向け、不安の残る内容となった。

チェンは現状、開幕2カード目の2戦目、31日広島戦(マツダスタジアム)でのタテジマ公式戦デビューが見込まれている。ただ、今回の大乱調で、プランが変更される可能性も出てきた。

この日の1軍西武戦後、矢野燿大監督(52)は「(チェン登板の)結果は聞いたけど、最終的にどうするかというのは帰ってからになるから」と含みを持たせた。新助っ人の炎上に加え、西武戦では開幕ローテ入りの当落線上にいた西純も4回3失点と苦戦。ほぼ固まっていた開幕ローテ争いが、一気に混沌(こんとん)としてきた。

現時点での確定メンバーは大黒柱の西勇、開幕投手の藤浪、青柳、秋山の4人。仮にチェンの開幕ローテ入りが白紙に戻れば、残る2枠をチェン、ガンケル、ドラフト2位の伊藤将司投手(24=JR東日本)、馬場で争う構図になる。

ガンケルは7日のソフトバンク戦で3回3安打無失点と好投。14日の2軍教育リーグ広島戦でも4回3安打無失点と安定感を発揮している。伊藤将も同広島戦で4回2安打無失点。馬場は20日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦に先発してチャンスをうかがう。

チェンの実績に懸けるか、それとも…。シーズン開幕まで、あと1週間あまり。首脳陣の決断が注目される。【磯綾乃】

阪神担当のツイッターはこちら―>

阪神ニュース一覧はこちら―>