早期1軍合流OKだ! 阪神の新外国人メル・ロハス・ジュニア外野手(30=韓国・KT)が21日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)に3番DHで出場。タテジマデビュー戦でいきなり2点適時二塁打を放った。前日20日に2軍練習に合流したばかりの両打ち新助っ人だが、上々の仕上がりを披露。8連勝で止まった矢野阪神にとって、新助っ人が首位固めの強力なカードになる。

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評判通りの豪快なスイングだった。5回1死満塁。左打席に立ったロハスは2ボールから、中村亮の高め直球を勢いよく振り抜いた。鋭い打球は右中間のフェンス際へ。2人の走者をかえすと、ロハスも軽快に二塁に到達した。「やっぱり素直に打点を稼げたことはうれしかった。自分の思っていたより状態も良かったので、いい確認ができたかなと思うよ」。初実戦は3打数1安打2打点。上々のタテジマデビューとなった。

初回の第1打席は、東浜を相手に2ストライクから3球見極め、最後は見逃し三振。4回の第2打席もフルカウントからファウルで粘ったが、空振り三振を喫した。2つの三振もすべて想定内。「今日の目的はたくさんピッチャーのボールを見ることだった。最初のピッチャーで2三振したけど、彼の全球種をしっかり見ることができたよ」。直球にシンカーやカットボール、昨季9勝を挙げた右腕に投げさせたのは計15球。日本野球に順応する最初のステップを踏んだ。

16年ぶりVを狙う猛虎にとって新たなカードになる。現在1軍ではマルテ、サンズの2人がクリーンアップとして奮闘しているが、ロハスを加えた助っ人野手トリオを併用する可能はゼロではない。黄金ルーキー佐藤輝にとっては、プロ1年目のシーズン。不測の事態や調子を落とすことも考えられる。1軍にロハスがいれば、起用のバリエーションは格段に増える。22日は本人の意向を確認した上で外野の守備に就く可能性がある。来日前から練習動画を球団に送るなど、しっかりと準備を進めてきた助っ人は早くも臨戦態勢だ。

この日はすべて右投手との対戦で立ったのは左打席のみだったが、両打ちの高い対応力が期待される。「ピッチャーの球を見れば見るほど自分の状態が上がっていく。たくさん見ることで、1軍に上がれる準備が整うと思う」。昨年韓国で47本塁打、135打点の2冠でMVPにも輝いた実績は抜群。この日は巨人に敗れ8連勝で止まったが、ロハスが加われば、再加速は確実だ。【磯綾乃】

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