無駄なくつないでドローに持ち込んだ。ロッテは2点を追う9回、難敵ソフトバンク・モイネロを攻略した。敵失を突いて先頭を出し、四球を選び、きっちり送って1死二、三塁。エチェバリアが左前打で来日初打点を挙げて1点差に迫り、荻野の犠飛で追いついた。

過去2年間、対戦16試合で1点も奪えなかった左腕。井口監督は「痛いんだかかゆいんだか分からないですけど、モイネロから点が取れたのは大きい。打線はいい形で来ていると思う」と、勝敗付かずの結果にも光明を見いだした。

もつれにもつれた。序盤から3点劣勢。5回にレアードの2戦3発となる6号3ランから打者一巡6得点で逆転。勝ちパターンで逃げ切ろうとした直後、今度はハーマンが炎上した。ビッグイニングをビッグイニングでひっくり返されるジェットコースター展開。だが収穫は守りにもあった。

ここまで6試合に先発したドラフト1位、鈴木昭汰が8回に初救援。3人で抑えた。井口監督は「ああいう使い方もできる投手。うちは左がいないんで」。1週5試合の日程で、ロングリリーフの選択肢が増えた。1勝1分けで福岡を乗り切り、首位楽天と1ゲーム差の2位で本拠地に戻る。【鎌田良美】

▽ロッテ・エチェバリア(9回にモイネロから左前打で来日初打点) チームの役に立ててうれしい。神様に感謝したい。初対戦の投手だったけど、彼がキューバ代表で投げていた試合は見たことがあった。

▽ロッテ・レアード(5回に和田から6号3ラン。2日間で3本塁打) 何とかランナーをかえそうという気持ちで、感じよくスイングすることができたよ。

▽ロッテ岩下(5回3失点で4勝目ならず) 点の取られ方は納得のいくものではなかった。野手の皆さんが打ってくれたおかげで粘ることができた。