風向きが、変わりそうで、変わらない。日本ハムは29日、「日本生命セ・パ交流戦」の中日戦(札幌ドーム)で4-7と競り負けて、開幕から3カ月連続で負け越しが決まった。2点を追う6回、代打王柏融外野手(27)の適時二塁打で追いついたが、8回に3番手のブライアン・ロドリゲス投手(29)が3点を勝ち越されるなど大誤算。再び、今季最多の借金10に逆戻りした。

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終盤の救援陣勝負に、勝てなかった。代打攻勢で追いつき迎えた8回だ。防御率1点台と、中継ぎの中でも安定していた3番手のB・ロドリゲスに、まさかの展開が待っていた。代わりばな、先頭の福留に右前打、続くビシエドに右中間を破られ1点を失うと、2死一、二塁からは三ツ俣に走者一掃の右越え適時二塁打を浴びた。計3失点。栗山監督は「勝ちパターンの投手に関しては、信頼して出している。そこが、どうのこうのではない」とした上で「皆で追いついただけに、何とかしたかったゲームだった」と、悔しがった。

新型コロナの影響で、2年ぶりの開催となった交流戦。19年までの通算勝利数は、12球団2位と得意にしている。これをきっかけに、開幕直後から居座る最下位から抜け出したいところだが、そう、うまく事は運ばない。これで、5月は8勝11敗1分けとなり、開幕から3カ月連続で負け越しが決まった。

それでもこの日、先制適時打の高浜や、11試合連続安打中のルーキー五十幡ら、楽しみな材料はある。打線も、少しずつだが、上向き傾向だ。指揮官は「全然、打てない打順の巡りっていうのは、なくなってきている気がする。その時々、皆で食らい付いて野球をやるしかない」。借金10に再び逆戻り。首位とのゲーム差は今季最大の8・5に開いたが、好転への気配は感じている。【中島宙恵】

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