中日は15日、加藤匠馬捕手(29)とロッテ加藤翔平外野手(30)との1対1の交換トレードが成立したことを発表した。

ロッテ加藤獲得の背景には、リーグ最少の33本塁打、183得点という得点力不足がある。安定した打率を誇る18年首位打者の主砲ビシエドを核とする打線は、両脇を固める主軸が定まらない。故障からの復活を期待した平田が開幕から21試合、打率1割5分5厘と不振でファーム落ち。新型コロナ禍で来日が遅れた新外国人ガーバーも、4月下旬に1軍合流も12試合、打率1割5分6厘と低迷し2軍での再調整を余儀なくされた。高橋周、阿部らも開幕から本調子にはほど遠いのが現状だ。開幕から根尾を外野手起用することで定着を期待したが、結果を出せない状況が続く。ベテラン福留も外野で先発出場もさせる試合もあったが、代打での駒不足が逆に目立つ格好になった。

エース大野雄を筆頭に、福谷、柳、小笠原と並ぶ先発陣に、守護神R・マルティネスが五輪予選で離脱する中で又吉を中心と鉄壁のリリーフ陣が稼働。両リーグトップのチーム防御率3・04を誇る投手陣を援護できず、チームは4位に低迷している。

ロッテ加藤は、走攻守3拍子そろい、昨季はイースタン・リーグの首位打者も獲得した。捕手陣の強化を模索したロッテと「両球団の補強ポイントが合致した」と球団首脳は話す。

攻撃力だけでなく、機動力アップを掲げる中日が、リーグ戦再開後の起爆剤に加藤翔に白羽の矢を立てた。

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