侍ジャパンの東京五輪代表に内定していた巨人中川皓太投手(27)が左第十肋骨(ろっこつ)骨折で五輪出場を辞退することが25日、決まった。

20日阪神戦の試合前練習で痛みを訴え、22日に左背部痛で出場選手登録から抹消。故障班でキャッチボールで動きを確認するなどしたが、精密検査で長期離脱となる診断を受けた。

今季は中継ぎで32試合に登板し、2勝2敗1セーブ15ホールド、防御率3・52。中川は「せっかくメンバーに選んでいただきながら辞退することになり、悔しく、申し訳ない気持ちでいっぱいです。代表のユニホームで一緒にプレーすることはかないませんでしたが、日本が金メダルをとることを願って精いっぱい応援します」とコメントした。

19年のプレミア12で左腕を抜てきした侍ジャパン稲葉監督も「非常に大事な戦力がいなくなった」と苦渋だった。中川と電話で連絡を取り「本人も残念がっていた。『皓太の分も頑張るよ』と話した」と思いを背負った。内定発表後の故障による辞退は会沢に続いて2人目となる。

代役は未定で今後選定していく。「左腕? 視野を広げて、いろいろな可能性を含めて考えていく。本当に後ろが必要なのか、また長いイニングを投げられる選手が必要なのか。議論しながら決めていこうと思う」と思案する。