オリックスが西武に逆転負けし、今月初の連敗を喫した。先発の山本が7回無失点と力投し、8回からヒギンスへ。だがヒギンスが栗山に同点打を浴び、9回を託した平野佳が山川に決勝打を許した。

「本当に勝たなきゃいけないゲームですけど…」。中嶋監督は、悔しさをかみ殺した。連勝が止まった24日の試合後は「明日が大事? もちろんそうなります」と必勝を期していた。11連勝を支えた勝利の継投がこの日は機能しなかったが、西武高橋に1点に抑えられたことが苦戦につながった。「バッティングが落ちてきてる。なんとかつないでいかないといけない」と次戦へ頭を巡らせた。

ただチームの躍進は、オリックスグループの活気になっている。定時株主総会がこの日、都内で行われ、井上亮グループCEOが、25年ぶりリーグ制覇への強い期待を示した。同CEOが総会の議長に就いて10度目の開会になるが「今年は初めてバファローズが首位に立っており、非常に喜んでいる」と歓迎。「今シーズン、球団にはなんとか優勝してほしい」と続けた。

球団運営は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている。普段は利益を計上する本拠地・京セラドーム大阪もコロナ禍でイベントが中止になった余波で、損失を計上。そういう背景を踏まえても「(優勝すれば)選手の年俸は上がることになると思うが、かまわないと考えている」とチーム内の優勝景気も想定ずみだ。周囲の熱気に支えられ、オリックスが再スタートを切る。【堀まどか】