湿りがちだったソフトバンク打線が高校野球ばりの「送りバント戦法」で序盤に6点を挙げ完勝した。

初回から迷わず送った。三森、柳田が四球を選んだ無死一、二塁。3番中村晃が一塁前へバントを決めて二、三塁とすると4番栗原の右前打で2者が生還。あっさり2点を先制した。「打ったのはスライダー。チームでつないだチャンスだったので、先制することが出来て良かった」。日本ハム先発上沢の制球がまとまらないこともあったが確実に走者を進めてホームを奪った。2回にも無死一、二塁から今宮が投前へ転がし再び二、三塁から2点を追加。4回には先頭谷川原が四球で歩き、またも今宮が投前へ犠打。その後の2死二、三塁から中村晃の右越え二塁打でさらに2点を加えた。

打線の復調へ首脳陣も必死だった。1日西武戦は3安打0封負け。沖縄入りした2日の打撃練習では変化球を交えた打撃投手の「ミックス投球」と打者自らが球種を要求する2通りの方法に変え、対応力を意識させた。工藤監督は「その意識を持ってくれたことが形になったんじゃないかな。うまくいけばこういうゲームが続けられる」と納得顔だった。

梅雨明けした南国・沖縄では高校野球も開幕。打線の完全復調へ向けホークス打線がコツコツつないで行く。