DeNAが終盤に追いつかれ、今季初の4位浮上のチャンスを逃した。1点リードの8回から3番手で登板した山崎康晃投手(28)が、1死二塁から菊池涼に手痛い同点打を浴び、今季10度目の引き分けに終わった。4位中日が敗れていたため、勝てばゲーム差なしの4位に浮上していたが、敵地で接戦を勝ちきれなかった。三浦監督は「(山崎の調子は)普通だと思います。反省とすれば先頭のフォアボール。それも結果論であって、いつもしんどいところで投げてもらっていますから」と、チームでただ1人、侍ジャパンに選出されたセットアッパーを責めなかった。

序盤はいい流れだった。同点の4回無死、前夜決勝2ランを放った佐野が、広島久里の外角低めチェンジアップを逆らわず左翼席最前列へ運ぶ先制8号ソロ。出迎えのナインに、お笑いコンビ「すゑひろがりず」の鼓を打つポーズを披露した。さらに1死一塁からソトが14号2ランを放ち、序盤で3点を先制した。

先発今永は立ち上がりから丁寧な投球。6回に代打中村奨、7回に鈴木誠にソロ本塁打を浴びたが、7回途中を82球、5安打2失点でゲームメーク。2番手エスコバーも踏ん張ったが、山崎がつかまった。リードを守れず敵地でのドロー。指揮官は「確かに3点リードを追いつかれましたけど、勝ち越されないように守っていましたし。結果、引き分けというところで。それ以上でもそれ以下でもなく。受け止めます」と振りかえった。【鈴木正章】