楽天田中将大投手が前半戦を白星で締めた。

今季初対戦のソフトバンク打線を7回1失点に抑え、3戦ぶりの4勝目。1回に先制を許すもスプリットとスプリットチェンジで10キロ近い緩急をつけ、2回以降は単打3本にとどめた。8年ぶりのペイペイドームで今季最多6点の援護をもらい、ソフトバンクに10年8月以降自身13戦負けなしの9連勝と相性の良さを見せつけた。

注目の「同学年侍対決」に舌を巻いた。1回、柳田に初球内角スライダー右翼席へ運ばれ「初回に初球を完璧に打たれているので、いきなりあそこで合わせてくるあたりはさすが」。前半戦は右ふくらはぎの故障で開幕が遅れるも13試合で4勝5敗、防御率2・86。「思い通りにいかないことがたくさんありましたけど、最後は勝つことができた。日程は詰まっていますけど、その一員として恥じないように皆さんの期待に応えられるように頑張ってきます」。ファンの思いを一身に背負い球宴、東京五輪へ臨む右腕に、敵地のファンからも拍手が送られた。

▽楽天石井GM兼監督(前半戦のAクラスターンが決まり)「ロッテに3タテされた時に残り8戦を勝ち越して終わりましょうと(チーム全体へ)話をした。そういう意味では勝ち越せた(7戦4勝2敗1分け)ので明日も勝ちたいです」

▽楽天炭谷(田中将と2度目のバッテリーに)「前回同様田中の良さを第一に考えた。前回ほど田中自身の調子は良くはないと思いますけど、あれだけの投手ですので意思疎通がしやすいですし田中の考えもあるので、やりやすさも感じている。もっともっと会話をして良いものを築けたら」