DeNAの高卒2年目、森敬斗内野手(19)が、後半戦に1軍スタートの見込みであることが16日、分かった。柴田竜拓が試合中に負傷すると、代わりに10日に1軍昇格。5試合に出場し、打率2割7分8厘、1打点、1盗塁と活躍した。特に11日の中日15回戦(バンテリンドーム)では9回2死から出塁し、プロ初盗塁から同点のホームを踏んだ。三浦大輔監督が「森のいいところ、思い切りのよさを出せている。去年も思い切りのよさはファームで見てきた。そのまま1軍の緊張感のある中でも思い切ってやってくれている」と高い評価を与えた。

DeNAは12球団最少の18盗塁だが、森がスピードを武器に新風を吹き込んだ。三浦監督は「スピードではチームトップクラスなんで。一番、速いのかな。まだ課題も山積みですが、今のところ思い切りよく守備にしろ走塁にしろ打席にしろ森の良さを出してくれている」と力量を認める。俊足は守備範囲の広さにつながっており、強肩も光る。11日の中日戦では9回裏に右へのゴロに素早く反応。体を切り返しながらの送球で遊撃-捕手-一塁の併殺を奪い、サヨナラ負けのピンチを切り抜けた。

五輪期間中に1軍公式戦は中断期間に入るが、ファームの試合は継続される。この期間中は2軍戦にも出場するが「登録は1軍なので」(三浦監督)とパ・リーグ球団とのエキシビションマッチにも同行させる。三浦監督は後半戦の起用にも「この数試合もしっかり戦力になっている。楽しみな選手です」と明言。ドラフト1位で入団した高卒2年目の成長株。森が飛躍の時を迎えている。【斎藤直樹】