先発の阪神青柳晃洋投手(27)が雨中で、5回6安打2失点と粘投した。

先頭の村上に安打を許したイニングでともに失点。「前回に続き先制点を与えてしまい、チームに勢いをつけるような投球をすることができず悔しいです」。1点を追う4回には村上に初球からクイックで投げ込んだが、打球は詰まりながらも左翼へ弾んだ。試合前まで11打数6安打3本塁打を許していた主砲にこの日も2打数2安打。マウンドで苦笑いするしかなかった。

マルテの同点弾で黒星は消えたが、8月24日DeNA戦で自身初の10勝に到達してから、ここ3戦で白星から遠ざかる。矢野燿大監督(52)は「1点でも入っている状態ならいかすこともできたかもしれないけど、心配もあったんで。あそこでちょっと代えたけど。でも、工夫しながら投げたかなと思う」。3戦連続5回での降板となったが、バッテリーの粘りを評価した。

試合前にはショッキングな知らせがあった。10日広島戦でプロ通算100勝を達成したばかりの西勇輝投手(30)が、首の寝違え症状で出場選手登録を抹消された。開幕から先発ローテを回り続けてきた右腕が今季初めての離脱。矢野監督は「そんなに長くかかるとは思っていない。10日でいけるだろうと思っている」と話し、大きな故障ではない模様だ。最短復帰となれば24日巨人戦(東京ドーム)に回ることができる。安定感抜群だった虎の先発投手陣に訪れたピンチも、チーム一丸で乗り越える。【磯綾乃】

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