2位ヤクルトが勝ちに等しい引き分けに持ち込んだ。2点を追う8回。チームが苦手とする広島森下を代打攻勢で攻略した。1死から代打宮本、代打川端が連続安打で好機を広げ、塩見と青木の適時打で一気に追い付いた。高津監督が「今日の森下投手はなかなか難しかった」と苦戦しながら、終盤の勝負手で劣勢をはね返した。

川端はシーズン代打安打が23本となり、88年若松を抜いて球団単独2位に浮上した。宮本も今季の代打成績は21打数8安打、打率3割8分1厘としぶとく仕事を果たしている。「途中から出た人が、なんとかつないでっていう気持ちがすごく出ていた」と、高津監督もたたえた。

負けなかったことで、21日はDeNA戦に勝利し、首位阪神が中日に敗れれば、今季初めて首位に立てるチャンスがきた。指揮官は「どの投手であれ、どの球場であれ、1点を取って1点を防いでってずっと言ってきて、やってきた。引き続きやっていきたい」と言った。この日も2回の攻撃ではオスナが相手守備のわずかな隙を突く好走塁も見せた。先発石川もリリーフ陣も役目を果たした。各選手が必死にできることを全うしている。残り32試合。チーム一丸となって全力を尽くし、セ界の頂へ駆け上る。【木下大輔】