DeNA牧秀悟が、新人王を争う広島栗林の前で大暴れだ。

5回の第3打席。2死一、二塁から左中間へはじき返した。「たまたま(左翼手の視界に)光がちょうど入って、レフトが捕りづらい打球になってくれて、運がよかった」。幸運な同点二塁打は通算27本目。並んでいた98年坪井(阪神、現DeNA打撃コーチ)を抜いてセ・リーグ新人で歴代単独3位となった。

牧劇場は続く。6回に141キロシュートを左翼後方のネットにぶつけた。22号は69年田淵(阪神)81年原(巨人)らに並ぶ、新人本塁打プロ野球9位。11試合ぶりの1発は2者連続弾で「元々本塁打を打つタイプじゃないので意識してなかったが、佐野さんがいい形で打ってくれ、思いきっていけた」。4番に座り7試合目の初アーチ、初打点。「チャンスで打つのが4番だと思うので、打ててよかった」。67打点も54年広岡(巨人)81年原に並ぶセ新人9位だ。

同じ年のライバル、阪神佐藤輝に1本差に迫った。「いつ(佐藤輝が)開眼するか分からない。残り試合で引き締めて頑張りたい」。長風呂と入浴後のストレッチで体調を整えながら、残り8試合で最後の追い込みを図る。【斎藤直樹】