ロッテ鳥谷敬内野手(40)が3日、ZOZOマリンで引退会見に臨んだ。

グレーのスーツで登場。「鳥谷敬は今シーズンをもってユニホームを脱ぐ決断をしました」と切り出し、引退決断の理由を問われると「1番は今年1年間、チームのためになかなか貢献できなかった。そろそろ自分も辞めないといけないなと思っていた」と落ち着いた口調で振り返った。

16年間プレーした阪神を19年限りで退団。引退を選ばず、20年3月にロッテに電撃入団した。出場機会が少なかったロッテでの日々について「人間として2年間、本当にたくさん勉強になった。あそこで辞めなくて良かったなと思う」と振り返った。

移籍2年目の今季は39歳9カ月で遊撃手最年長開幕スタメンを勝ち取りながら、32試合出場で打率1割7分。7月6日に出場選手登録を抹消されてからは2軍調整が続いていた。

「2軍に落ちても試合に出られなくても準備を怠らず、辞めると決める日までやってこれた」と納得し、現役生活について「心残りはないです。すっきりしています」と力を込めた。

阪神16年間、ロッテ2年間で通算2099安打を積み重ね、プロ野球歴代2位の1939試合連続出場も達成。10月31日に現役引退を発表していた。

▽早大時代の監督野村徹氏(84) 先日、鳥谷から「悔いなくプロ野球人生を終えることができました」とすっきりした声で引退報告の電話がありました。私は「自分で決めたことを最後まで実行したね」と言葉をかけました。ドラフト1位の評価をしてくれた8球団の中から、縁もゆかりもない関西の阪神を逆指名した理由が「もっともっと鍛えて、選手として長くプレーしたいので、土のグラウンドでやりたい」というものでした。人一倍努力して、体のケアもしっかりして、阪神で終わってもいいところを、ロッテでもチャレンジした。言葉通りの初志貫徹でした。ありがとう、本当にご苦労さまと伝えたいです。