西武に新しく就任した平石洋介打撃コーチ(41)は究極の準備を浸透させていく。

チームに合流してから約2週間。「楽しみな部分」と同時に「改善していかないといけない部分」が少しずつ見えてきた。後者の1つとして「準備の仕方」を挙げた。

「まずグラウンドにどういう姿で入ってくるか」と強調。「グラウンドに来る前の準備」とも。その上で「ウオーミングアップで初めて体を動かしているようではダメだと思っています」。故障で競技人生が大きく左右されることもある。野球が仕事。「全うしてほしい」とプロの姿を求めた。

また準備の心得はウオーミングアップだけではない。「バッティング練習が始まる前のティーバッティングを(バッティング練習の)準備と捉えるのか、しっかり準備をした中で、ティーに一発目から取り組むのか」と続けた。楽天、ソフトバンクで指導者として、多くの選手を見てきた。「体の準備を何もしないままバット振って、けがをするかもしれないし、感覚的に、その一瞬でおかしくなるかもしれない」。パフォーマンスを最大限に発揮するために、細かな準備の積み重ねを求める。

それぞれ選手にどのように伝える形がベストなのか-。平石打撃コーチは今、選手の性格や特徴を見極めている最中だ。「準備」を極めさせ、最下位に沈んだチームを再建させていく。