元ロッテ、阪神、DeNAの久保康友投手(41)が独立リーグの兵庫に入団し、2日、兵庫・三田市内の三田市城山公園で入団会見に臨んだ。無給で背番号は15。「2年間、何もやっていない。どれくらいできるか自分のなかでも未知数。(後輩の)選手に自信を持っていただいて上でやりたいなら質問をしてもらえれば。現役にこだわるというのはない。やりたいときに野球をやればいい。自分のなかで『現役』というラインがない」と話した。

久保は「松坂世代最後の大物」と称され、04年ドラフト自由枠でロッテに入団した。ルーキーだった05年に10勝を挙げて新人王に輝いた。阪神でプレーした10年は自己最多の14勝をマーク。DeNAでも活躍し、NPB通算97勝を挙げていた。18年以降は米独立リーグ、メキシカンリーグでプレー。海外球界を渡り歩いたが、昨年はコロナ禍でプレーを断念し、無所属だった。「コロナというので、向こう(海外)でやるのは難しい。『やらせていただきたい』ということです」と説明した。久保自身から11月中旬、地元の同球団に問い合わせがあり、入団が決まった。

今季限りで西武松坂大輔投手(41)が現役を引退した。NPBでプレーを続行する同世代はソフトバンク和田毅投手(40)にとどまる。「同世代がほぼいないですよね。引っ張っていくとかもともと、そういう感情は自分自身にない。もう、そういう年齢なんだなという実感しかない。彼(松坂氏)がいなくなることによって自分たちの世代が今後、代名詞がなくなる。そういう意味では自分がしっかりしないといけないと思います」と思いを語った。

チームに合流して本格的な練習を再開して約2週間だという。この日はナインと体を動かした。64球のブルペン投球を行うなど、健在ぶりを示した。

◆久保康友(くぼ・やすとも)1980年(昭55)8月6日、奈良・橿原市生まれ。関大一3年時の98年センバツ決勝で横浜・松坂(現西武)と投げ合い準優勝。同年夏は甲子園8強。松下電器(現パナソニック)をへて04年ドラフト自由枠でロッテ入団。05年は新人王。09年、阪神加入。13年オフ、DeNAにFA移籍した。NPB通算97勝86敗6セーブ、防御率3・70。18年は米独立リーグでプレー。19年はメキシカンリーグのレオンに在籍して8勝14敗、154奪三振は奪三振王。20年は新型コロナウイルスの感染拡大でプレーを断念していた。181センチ、81キロ。右投げ右打ち。