日本ハムを自由契約になった大田泰示外野手(31)が11日、悩める胸中を明かした。

球団から保留手続きを行わない「ノンテンダー」と発表されてから約1カ月。「正直、ビックリした。長い間、野球をやってきて初めてのことだから」と当時の衝撃を振り返った。現在、DeNAなど複数球団からオファーを受けており「人生の中でもターニングポイント。一刻も早く答えを出したいのもあるけど…」と話しながらも、熟考を重ねる姿勢。「考えすぎてハゲそうだよ」と時折苦笑いを浮かべて明かした。

新天地を決める上で欠かせないものには「チームを勝たせるために必要としてくれる、勝ちにつなげられる選手であり続けられるチーム。ユニホームを着た姿が一番想像できるところが一番いい」と言った。日々、気持ちは揺らいでいるが納得のいく決断が導き出されるまで、期限は設けない意向だ。

この日は故郷広島の福山で行われた「第6回大田泰示杯 福山市中学生軟式野球大会」を観戦。「今、ちょっと渦中の人ではありますが、元気をもらえましたし、また野球を頑張ろうという気になれました」と笑顔であいさつした。所属先決定後には、日本ハムファンに向けて何らかの形でメッセージを送ることを考えているという。「ファイターズでは、かけがえのないものを得られた」と唯一無二の財産を胸に、新たなチームに進む。【田中彩友美】