巨人は12日、OBで元運営部長の倉田誠(くらた・まこと)さんが7日午前7時30分、心不全のため川崎市内の自宅で死去したと発表した。75歳。東京都出身。葬儀は既に近親者のみで行われた。喪主は妻・郁子(いくこ)さん。

倉田さんは65年に鶴見高から巨人に入団し、1年目からチームが日本シリーズを9連覇。長嶋茂雄や王貞治をバックに力投し、V9時代に活躍した。73年には18勝を挙げ、最高勝率(6割6分7厘)のタイトルを獲得。日本シリーズでも2試合に先発した。

77年には巨人戦通算19勝を挙げ「巨人キラー」と称された浅野啓司とのトレードでヤクルトに移籍。78年に球団初のセ・リーグ優勝に貢献した。通算成績は16年間で374試合に登板し、55勝37敗13セーブ、防御率3・36。現役引退後は巨人の運営部長などを務めた。

◆倉田誠(くらた・まこと)1946年(昭21)6月3日、東京都生まれ。鶴見から65年に巨人入団。73年には勝率1位(6割6分7厘)に輝くなど、V9時代の主力投手として活躍。77年に浅野啓司とのトレードでヤクルトに移籍。78年には球団初のセ・リーグ優勝に貢献。80年限りで現役を引退。引退後は巨人で運営部長など要職を務めた。現役時は185センチ、83キロ。右投げ右打ち。

○…ソフトバンク王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(倉田さんと巨人V9時代のチームメート)「長身から投げる球はとても力があって、同じチームでも練習ではてこずるくらい良い投手でした。選手としてもマネジャーとしても頑張ってくれました。本当にありがとうと言いたいです。ご冥福をお祈りします」