「NPB AWARDS 2021」が15日、都内で行われ、最優秀新人賞(新人王)にセ・リーグは新人最多記録に並ぶ37セーブを挙げた広島栗林良吏投手(25)、パ・リーグは高卒2年目で13勝を挙げ、リーグ制覇に貢献したオリックス宮城大弥投手(20)が選出された。球団では栗林は昨季の森下に続く2年連続、宮城は08年小松聖以来13年ぶりの新人王獲得となった。

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<とっておきメモ>

栗林は新人最多タイ記録の37セーブの偉業を残した裏で、意外にも「0勝」でシーズンを終えた。未勝利で新人王を獲得したのは、71年の歴史の中で栗林が史上初だ。新型コロナウイルスの影響で今季は延長戦がない「9回打ち切り」が適用されたことが、大きな要因の1つといえる。

東京五輪では侍ジャパンの守護神として2勝を挙げた。「五輪で2勝できたので、0勝はあまり実感がない」とニヤリ。「9回で打ち切りというのもありますし、シーズン後半は同点で投げることもなかったので、0勝はしょうがないです」と淡々と振り返った。

同期入団では森浦が3勝、大道が4勝を挙げた。「同期の森浦、大道が先に勝っているのを見るとうらやましい。僕は1敗しているので、その1敗が大きい。まずは(通算で)借金をゼロにするためにも、来年は1勝したい」と意気込んだ。来季こそ、念願の「プロ初勝利」をつかみ取る。【広島担当=古財稜明】