年末恒例の「言葉の力」を、今年もお届けします。担当記者たちの心に響いたアスリートたちの言葉で、2021年を振り返りましょう。セ・リーグ編(2)です。

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広島栗林「セーブ機会や勝ちで回ってきたら“失敗しないことが仕事”だと思う。自分の仕事を全うできればいいです」(10月7日、30セーブを達成。守護神としての信念を感じた=古財稜明)

 

阪神板山「ファームに落ちて…苦しい時もありましたけど、諦めたら終わりだと思って、日々支えてくれる人に恩返しできるようにと思って、毎日やっていたんで、この大事な時にいいところで打ててよかったです」(10月14日巨人戦、0-0の9回表2死一、二塁で勝ち越しの2点適時打を。ヒーローインタビューで言葉を詰まらせながら2軍生活を振り返る=中野椋)

 

阪神岩崎「0点で抑えることができてよかったです」(登板後、球団広報を通じて発信する決めゼリフ。“テンプレ化”できるほど抜群の安定感を誇った=中野椋)

 

中日立浪新監督「打てないと言われたが、必ず何とかします。試合に対する勝ちへの執念を選手に植え付けたい。勝つ野球をする。そのために妥協はしません」(10月29日、新監督として就任会見に臨み、チーム再建に決意を表明=伊東大介)

 

巨人坂本「もう、練習あるのみですよ。野球選手はそれだけだと思います」(11月12日、CSファイナルステージで敗退し、今季終戦が決定。悔しがりながらも前を向いた=小早川宗一郎)

 

巨人原監督「我々はプロ野球である以上、強いチームを作り、ファンに愛されるチームを作る。そこのところだけは譲れないところ」(11月15日、オーナー報告で来季からの3年契約を締結。決意表明の言葉は力強かった=浜本卓也)

 

広島大瀬良「カープで学んだことは、カープでつないでいくという思いが強かった」(11月18日、国内FA権を行使せずに残留を決断=古財稜明)

 

ヤクルト村上「うれし涙って人生でしたことないんですけど、こういう感じなんだ。プレッシャーがすごくて、終わった瞬間にほどけた」(11月27日、日本一の4番になって=鎌田良美)

 

中日福「(SNSでの)厳しいコメントは叱咤(しった)激励になるが、『死ね』『殺す』や人格否定は言ってはいけない。僕が公にすることでチームの選手や他球団の選手のためにもなる」(11月30日、SNSでの誹謗(ひぼう)中傷で愛知県警に被害届を提出。球界のSNS被害に一石を投じた=伊東大介)

 

ヤクルト高津監督「特に意識しているわけではないが、打つだけではなく、投げるだけではなく、守るだけではなく、チーム全体として今年は勝ってきた。監督としての言葉もその一部だったのかなと思います」(12月7日、正力松太郎賞を受賞。「絶対大丈夫」や「前のめり」と選手を鼓舞し続けた言葉の力を振り返った=湯本勝大)

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広島会沢「ケガをして、もう1回、野球の神様が“しっかりやれよ”と言ってくださった。“野球をなめるなよ”と。そういう気持ちを胸に、来シーズン戦っていきたい」(12月13日、契約更改会見で奮起を誓った=前原淳)

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