東京6大学野球の早大は5日、西東京市内のグラウンドで練習始めを迎えた。小宮山悟監督(56)は、今年のテーマに「鬼になる」を掲げた。

恩師である、リーグ4連覇を達成した野村徹元監督からは「圧倒的に強いチームになれ」と託されている。就任4年目を迎えた小宮山監督は「春のリーグ戦まであっという間。自分の技量を上げることが大事と伝えた」と話した。

20年秋以来の優勝を目指し、事前に選手に伝えていた通り、初日から約5時間みっちりと練習した。寒風の中、キャッチボールや1球ノック、フリー打撃や素振りなどで汗を流した。今秋ドラフト候補の中川卓也主将(3年=大阪桐蔭)は「打撃練習で、成果が出た部分もあった。気になったところは微修正をして、春のリーグ戦を迎えたい」と話した。

中川は年末に、大阪桐蔭をあいさつのため同級生と訪れた。西谷監督からは「大変なことやしんどいことがあると思うけど、野球人生においていい経験できる1年になるから、頑張ってこい」と激励されたという。母校のグラウンドに足を踏み入れ「ピリッと引き締まる思いがありました」と振り返った。

同じく今秋ドラフト候補の蛭間拓哉外野手(3年=浦和学院)は、3年秋までで大学通算10本塁打を放っている。今年のリーグ戦に向けて「(阪神の)佐藤輝明さんを超えたい」と、関西学生リーグの近大で大学通算14本塁打を放った阪神・佐藤輝の名前を挙げた。

大みそかには紅白歌合戦を見て「あの年齢でかっこいい」と郷ひろみに感銘を受けたという。年明けには家族と初詣し「ケガなくドラフト1位で(プロに)いけますように」と祈願。リーグ戦で結果を残し、自分の力で願いをかなえる。【保坂恭子】