広島床田寛樹投手(26)が今年は1人で自主トレを始動する。
先輩九里と合同で行った昨年から一転、自身の課題と向き合うため孤独トレを選択。キャンプインまで1カ月を切り、投げる量を増やしながら持久力を養っていく。先発の4番手と期待される左腕は、危機感を胸に新シーズンへの1歩を踏み出す。
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自分と向き合う時間が、自立を促す。床田は今年、1月は1人で自主トレを行うことを決めた。年末年始は地元兵庫に帰省するなど広島を離れたが、ランニングやキャッチボールなどで体を動かし続けた。昨年1月は先輩九里と合同自主トレを行ったが、今年は自分と向き合う。スタートにつまずいた昨季の反省を胸に、2月1日に向けてギアを上げる。
「キャンプまでには状態を上げて入りたい。キャンプに入って徐々に上げていけばいい立場じゃない。先発枠は(大瀬良、九里、森下の)3人以外決まっていない。競争に変わりはない。初日から自分の力をアピールできるようにしたい」
周囲は先発4番手、先発左腕の柱と期待する。ただ、床田には危機感しかない。昨季、期待を裏切った悔恨が残る。初登板の白星から7試合勝ち星に恵まれず、6月からの2軍暮らしは約2カ月半続いた。再昇格した8月以降は救援1試合を含めて登板8試合で4勝2敗、防御率2・51と安定し、9月の月間MVPにも選れた。ただ5勝4敗、防御率3・19で終え、納得いくシーズンではなかった。「今年は最初から昨年の後半戦くらいの球を投げられるように。キャンプでしっかりアピールしないと、ローテに入れない。まずは、ローテにしっかり入る。そして開幕してから、出だしをしっかりできるように」。挑戦者として、新年を迎えた。
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好スタートを切るため、例年以上に“持久力”を鍛えていく。「走る持久力というよりも、投げる持久力。投球は同じ動きですが、へばってしまうことがある。ずっと同じ動きをし続けられるように持久力を付ければ」。オフの間も可能な限りキャッチボールを続け、球数もいつもより20~30球追加。ローテ入りをアピールするキャンプやオープン戦だけでなく、その先にあるシーズンまで見据え、自主トレを続ける。3本柱に続く存在となるため、独り立ちへの冬を乗り越える。【前原淳】
◆広島先発ローテーション候補
<当確>
右 大瀬良
右 森下
右 九里
<有力>
左 床田
左 玉村
左 高橋昂
左 森
右 アンダーソン
<対抗>
右 小林
右 大道
右 矢崎
右 野村