君色に染まる!! 広島森下暢仁投手(24)がキャンプ地の宮崎・日南入りする31日、ファンに今シーズン使用するグラブを選んでもらう。

コロナ禍で交流の機会が激減したファンとのつながりを求め、アイデアを考えてきた。アシックス社の協力もあり、練習用グラブを2パターン用意。自身のインスタグラム(アカウント=morishi23)を通じて、ファン投票を実施。ファン、フォロワーの1票が、新シーズンの相棒を決める。

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森下らしいアイデアで、ファンとの交流の場を設ける。新調した2つの練習用グラブのどちらを使うのか、キャンプイン前日の31日朝、自身の公式インスタグラム(アカウント=morishi23)で投票を行い、ファンやフォロワーに選んでもらう。「プロに入ってファンの方と交流できていないので、ファンのみなさんに、自分が使うグローブを選んでもらえたらと思って」。22年の新相棒選びをファンに託す。

プロ1年目の20年の春季キャンプは、多くのファンに囲まれたが、キャンプ途中から雲行きが変わった。新型コロナウイルスの感染が拡大。シーズン開幕も遅れ、無観客での試合も経験した。引き続き昨年もファンとの交流が断たれ、握手やハイタッチ、サインに応じることもできなくなった。コロナ禍での交流を考える中で、SNSを利用するアイデアが浮かんだ。「毎年の恒例にできたらいいなと思っています」。ファンと交流する恒例行事にするつもりでいる。

候補のひとつは紫と白と黒の「ばいきんまんカラー」。知人のアイデアで母校の明治カラーでもある紫を取り入れ「原点に立ち返って頑張れ」というメッセージが込められている。もうひとつは、黄色と銀色が基調。捕球面いっぱいにあしらわれたトンボは、前にしか進まない攻撃的な姿勢、素早い動きで獲物を捕らえる生態から「勝ち虫」とも呼ばれる。前田(ツインズ)も取り入れていた。

キャンプ地の日南に入り、いよいよ1日から春季キャンプが始まる。「ここまで順調にきているので、調子を落とさず、ブルペンにも早めに入って、何が足りないか確認できれば。レベルアップしていきたい」。ファンやフォロワーからの応募が、キャンプに臨む森下の背中を押す。【前原淳】