開幕投手が決定している中日大野雄大投手(33)が、仮想巨人をイメージした投球で万全を示した。オープン戦ラスト登板の楽天戦で、予定の3回を3安打0封。毎回得点圏に走者を置いても要所でギアを上げ、本塁を踏ませなかった。「ピンチは多かったけど、先に点をやっては(開幕戦で巨人)菅野投手と投げ合う時に苦しくなる。そこを意識しました」。

【ニッカン式スコア】中日-楽天詳細スコア

楽天打線を1週間後に東京ドームで対戦する巨人に見立てた。2回1死二塁で対峙(たいじ)した浅村は仮想岡本。カウント1-2と追い込むと、内角143キロの直球で見逃し三振を奪った。「浅村選手は岡本選手のようなどっしりとした4番打者。真っすぐで押しつつ変化球も投げて、最後はいい形で終われた」。続く島内は四球で歩かせたが、マルモレホスを一ゴロに斬った。「島内選手は去年の打点王。四球でいいやと。公式戦さながら(の投球)」と胸を張った。

今季から投手キャプテンを任され、2年ぶり4度目の大役も託された。「緊張すると思うけど(チームの)一番最初にマウンドに立つ。こういう形で1年を戦っていきますよ、というのを見せたい。気合MAXで炎のピッチングをしたい」。沢村賞左腕が本番スイッチを入れた。【伊東大介】