真新しい背番号「67」のユニホームに身を包んだ19歳の左腕が、神宮のマウンドでプロデビューした。育成出身の中日2年目・上田洸太朗投手(19)が昨季王者のヤクルトに挑んだ。

初回、1番塩見から3連打を浴びて2点を失った。だが、4番村上を直球で追い込み、スライダーで空振り三振に仕留めて落ち着きを取り戻した。3回2死から連続四死球で満塁のピンチもオスナを二ゴロに打ち取った。5回、山田に犠飛を許して3点目を失う。デビュー戦は5回82球、4安打3失点だった。

20年育成ドラフト2位で享栄から入団。昨季は救援のみで12試合に登板、防御率0・79と結果を残した。今季は先発挑戦。9日に支配下選手登録され、1軍先発のチャンスを手にした。

「打撃の強いチーム。自分のボールを投げられたらいい。(狭い)神宮に限らず、ボールも速くないので低めは生命線になってくると思います」。自己最速は146キロ。注意点は最小限に止め、ゲームに臨んだ。

担当スカウトは享栄(愛知)の先輩でノーヒットノーラン(87年)の伝説デビューを果たした近藤真市氏(53)。今年から岐阜聖徳学園大監督に転身したが、恩返しのスタート台に立った。

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