阪神近本光司外野手(27)が、今季3度目の猛打賞で快勝に貢献した。初回に中前打で出て、マルテの犠飛で先制のホームイン。3回は左翼への二塁打、6回には中前打でチャンスメーク。いずれも生還し3得点で1番の仕事を果たした。「勝ったのでよかったですね、それだけです」。昨季最多安打男が、5月は打率3割5分6厘と状態を上げている。

「名古屋で大野さんに崩されて、その3試合、けっこう『やべえな』と思いました」。“やべえ”と言ったのは、6日の中日戦(バンテリンドーム)。大野雄に4打数無安打と封じられ、チームも延長10回2死まで完全投球を許した。近本はその3連戦で13打数1安打。質にこだわることで、思考が切り替わった。

「アウトでも内容があるような打席を増やしていかないとな、と思った。結果を気にせず打ちにいくことだなとは思いました」

前回はその大野雄と投げ合った青柳が0-0の延長10回に打たれてサヨナラ負け。打線が援護できなかった。「ミーティングでそういう話もあった。とにかく先制して、点を取ろうと。今日だけじゃなくて続けていけるように」。ナイターの打率2割1分2厘と比べ、デーゲームは打率3割4分9厘。太陽を目いっぱい浴びた背番号5が、虎打線をけん引し続ける。【中野椋】

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