独立リーグの北海道フロンティアリーグ・士別サムライブレイズの監督に就任した元近鉄のラルフ・ブライアント氏(60)が24日、士別市内で就任会見に臨んだ。近鉄時代に本塁打王3度、打点王とMVPを1度ずつ獲得し、豪快な打撃とともに、俳優エディ・マーフィーに似たルックスと明るいキャラクターで人気を博した。左耳にキラリとピアスを光らせ「それぞれの長所を生かし、ブライアントよりすごい選手を育てたい」と意気込んだ。

米国アトランタからロサンゼルス、羽田、旭川経由で、この日士別入り。3年ぶりの来日に「久しぶりに日本に来られてうれしいよ」と笑顔で話した。ビザ取得に時間がかかり、3日のチーム初戦には間に合わなかったが、25日の美唄戦(士別ふどう)から早速、指揮を執る。「シーズンの最後に1位で終われるように。選手たちが全力を出せるよう、サポートしたい」と強い口調で話した。

05年には近鉄と合併したオリックス打撃コーチも務め、最近は米アトランタ州で庭師を務めていた。野球の指導は17年ぶりも「士別から話をもらって是非、挑戦したいと思った」。まずは10月までの1シーズン契約。現役時代のパワフルなスイング同様、パンチ力あるチームに育てていく。

◆ラルフ・ブライアント 1961年5月20日、米国ジョージア州生まれ。エイブラハムボールドウィン農大から、81年ドラフト1巡目でドジャースと契約。85年9月メジャー初昇格。88年5月に中日入り、同年6月近鉄へ移籍。89年西武とのダブルヘッダーで4打席連続アーチを放ち、優勝をたぐり寄せた2試合は語り草になっている。現役時代は185センチ、94キロ。右投げ左打ち。