中日の2年目左腕、上田洸太朗投手(19)が本拠地バンテリンドームでのデビュー戦でほろ苦さを味わった。楽天戦でプロ2度目の先発。立ち上がりからリズムに乗れず、3回4安打2失点で代打を送られた。「粘れずに申し訳ないです」。ベンチで自分の名前が消えたスコアボードを悔しそうに見つめた。

年俸440万円の上田は1回にいきなりピンチを背負った。1死一塁で年俸5億円の浅村に中前打を許し、一、三塁から同1億2000万円の島内に中前へ先制打を浴びた。「意識しないのがいいのかもしれない。自分の評価、地位を確立するために、そういう選手とやれる機会がある。抑えれば評価してもらえる」。年俸格差をプラスに捉えて臨んだが、3回1死一塁から再び浅村、島内に連打を許してさらに1点を失った。

享栄高から育成で入団し、5月9日に支配下契約を勝ち取った。デビュー戦となった同12日ヤクルト戦(神宮)は5回3失点と試合を作ったが初黒星。今回の本拠地初登板で奮起を誓っていたが、意気込みは空回りした。19歳のささやかな夢は車と時計を買うこと。「それなりに年俸が上がって、似合うくらいの選手になってから、買いたい」。好打者たちとの対戦経験を糧に、はい上がっていく。(金額は推定)【伊東大介】

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