阪神が今季7度目の延長戦で初めて勝利した。

同点の11回表、左前打で出塁した佐藤輝の代走で熊谷敬宥内野手が出場すると、打者ロハスの打席で盗塁を仕掛けた。二塁への送球がそれ、滑り込んだ熊谷のヘルメットに当たって、センター方向へ大きくはねた。熊谷はすぐに立ち上がり、三塁も回って思い切りよくホームへ突入。頭から滑り込んでホームイン。大喜びのベンチに迎えられ、満面の笑みを見せた。

直後の11回裏、長打が出れば逆転サヨナラ負けの可能性もあった2死一、三塁では宗のボテボテの三ゴロを猛ダッシュでさばき、最後のアウトを取った。

足と守備で勝利に貢献。プロ5年目で初めてのヒーローインタビューでは率直な言葉を並べた。

熊谷のお立ち台での一問一答は以下の通り。

   ◇   ◇   ◇

-代走で出場した時の心境

「心臓バクバクしてました。けど、テルが必死に出てくれたのでなんとか仕事しようとだけ考えていたので、走れてよかったと思います」

-大事なランナー。盗塁のサインが出た時は

「走るしかないと思っていたので何も考えず、次の塁だけを狙って盗塁しました」

-送球がヘルメットに当たり転々と。三塁を回った時は

「頭に当たったんでボールがどこにいったのか分からなかったんですけど、三塁コーチャーの藤本コーチが腕を回していたんで、ホームに突っ込むだけだなと思いながら走りました」

-足でもぎ取った決勝点。ベンチでは手洗い祝福

「全く覚えてないです。誰に何を言われたかも覚えてないくらい興奮していた。ほんとに1点入ってよかったと思います」

-最後のアウト2つも取った。特に最後の三ゴロは内野安打もよぎる

「僕が出たらやることをやるだけなので緊張はしてましたけど、意外と冷静でした」

-ヒーローインタビューの経験は

「ないんで、何をしゃべっていいか分からないです」

-この拍手、お立ち台の景色は

「これだけのお客さんが入っているので、僕もすごい興奮していますし、ファンのみなさんのおかげで盗塁することもできたし、守備も守ることができたので、ほんとにありがたく思っています」

-サンドウィッチマンと同じ仙台出身。仮契約の時にお立ち台でやってみたいと言っていたことを覚えているか

「はい。今日は無理っす(笑い)」

-明日への意気込み

「交流戦最終戦なので、ファンのみなさんと一緒に、そして僕らも最後まで諦めずに戦うので応援よろしくお願いします」

【関連記事】阪神ニュース一覧>>