交流戦の屈辱をはね返せ! 広島は17日、首位ヤクルトとの3連戦(神宮)でリーグ戦を再開する。交流戦は5勝13敗で開催3年連続の最下位に沈んだが、佐々岡真司監督(54)は「もう1度、チームで1つ束になって」とナインにゲキ。93年以来の開幕6連勝でダッシュに成功した再現を目指し、まずは10・5差で追うツバメ退治で勢いをつける。

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パに食らった屈辱はセで晴らす。佐々岡監督が、17日のリーグ戦再開を前に、開催3年連続最下位となった交流戦の悔しさを言葉にした。「交流戦はなかなか(打線が)つながらなかった。リーグ戦はつないで、つないでという形になる。交流戦の悔しさをバネにして」。交流戦ワースト記録となった18戦33得点の貧打打開を期待する。

取り戻したいのはあの頃の勢いだ。今季開幕カードは横浜に3連勝。続く阪神にも3連勝を決め、93年以来で球団記録に並ぶ開幕6連勝を果たした。6連勝中は4度の逆転勝利。劣勢もはね返してきた。「開幕のときのような、もう1度チーム1つで束になって(戦ってほしい)。(開幕時は)横浜スタジアムで手をつないで、スタートした。その気持ちをもう1度思い出してやっていこうと話をした」。開幕戦は試合前に、監督、コーチ、選手、スタッフら全員で手をつなぎ、ロッカールームで気持ちを奮い立たせた。

あのときの原動力は、開幕前に評論家陣などに軒並み下位予想にされた悔しさだった。今回は惨敗した交流戦への悔しさ。熱いものがこみ上げてくるのは変わらない。

首位ヤクルトまで今季最大10・5差ある。借金も今季最多の「2」となった。それでも開幕時の蓄えもあり、リーグ順位は3位。リーグ戦で再度、エンジンをかける。“開幕”ダッシュよ再び-。【前山慎治】

○…野手主将の広島野間がチームを鼓舞する。5月後半に1軍再合流。交流戦は16試合に1番で出場し、打率2割9分とまずまずの成績を残した。下半身コンディション不良の西川がリーグ戦に間に合わず、打線の穴は大きい。「龍馬がいつ帰ってくるか分からない。みんなでやっていくだけ。僕も周りを見ながら元気を出して毎試合、毎試合必死になってやっていく」。野手主将が打線もチームもけん引する。

○…今季全64試合で5番を任されている広島坂倉が得点力向上を誓った。得点圏打率3割5分はチームトップでリーグ2位タイ。「どういう状況で(打席が)回ってくるかは分からないが、回ってきた状況で良い仕事をできるように。練習もできたし、休みももらえてリフレッシュもできた。(切り替えの)良い節目」。今季2本塁打と相性の良いヤクルト戦に向かう。

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