東洋大(2部1位)が中大(1部6位)を下し、21年秋以来の1部復帰に王手をかけた。先発の細野晴希投手(3年=東亜学園)が6回1/3を7安打2失点。粘りの投球で勝利を呼び込んだ。打線は5回、1点を先制した直後に3番石上泰輝内野手(3年=徳島商)が満塁弾を放ち、エース左腕を援護した。

    ◇    ◇    ◇

1部相手に堂々たる投球をみせた。東洋大のエース左腕・細野は5回に自己最速を更新する155キロをマーク。150キロ台の直球、落差の大きい130キロ台のスライダーを組み合わせ、5奪三振。この日最速154キロを計測した中大先発・西舘との投げ合いで、先制点を許さなかった。それでも「(余計な)力が入って投げている感覚だった。そこは良くない。(いい時は)軽く、バランス良く投げて150キロ台が出る。最近は力んじゃってる」と反省。未完成の投球フォームながら、結果を出した。

日体大・矢沢らとともに大学日本代表候補のメンバーに選ばれていたが、この入れ替え戦に照準を合わせるため、選考合宿への参加を辞退した。梅雨の暑さに「こういう気候に弱い。ジメジメしてるというか」と、体も本調子ではなかった。その中での好投に「練習から『悪いなりにどう抑えるか』をテーマにやってきた。そこは出来たのかな」と、先勝にホッとした表情をみせた。

▽中大・北村恵吾主将(3日のプレーオフ敗退後、涙を流しながらゲキを飛ばしたが、王手をかけられ)「一丸となって、勝ちたいと思ってやってきた。今日の負けを引きずることはない。明日を見据えて、全員で頑張りたい」