竜キラーが本領発揮だ。阪神伊藤将司投手(26)が7回2失点の力投で5勝目を挙げた。序盤から0を並べると3回に味方が4点を援護。6回まで無失点で粘り、7回に2点を失ったが先発の役割を十分に果たした。ヒーローインタビューでは「(チームの)連敗が続いていたので、何とか止めたいという気持ちが強かった」と笑顔になった。

序盤のピンチも粘った。0-0の2回。先頭阿部に二塁打を浴び、その後1死二塁から大山の失策で1死一、三塁。ただ、そこから京田をチェンジアップで投ゴロ、続く松葉を見逃し三振に仕留めてベンチに帰還。「ランナーを出しても点につなげさせないように踏ん張ることができました」。直後に野手の大量4得点の援護が生まれた。

これで中日戦は通算5試合に登板して4勝負けなし。防御率は1・25と相性がいい。左腕は「今いいだけ」と照れ笑いしたが、中日キラーぶりは頼もしい限りだ。一方で今季は甲子園での5戦4勝0敗、防御率1・10に対し、ビジターで3戦0勝2敗、防御率4・58だった。敵地初白星で“内弁慶”ともおさらばだ。

この日は7回に23イニングぶりの失点を喫したが、防御率は2・19と好調をキープ。矢野監督も「安定感はヤギ(青柳)と同じようにあると思う」と信頼を寄せる。ここに来て西純、ガンケル、ウィルカーソンが立て続けに出場選手登録を抹消された。チームの強みである先発に疲れが見え始めているだけに、熱投を続ける背番号27の存在は大きい。【桝井聡】

▼伊藤将の中日戦通算勝利数がDeNA戦と並び最多の4勝目となった。DeNA戦は8試合で4勝(1敗)に対して、中日戦は5試合で4勝0敗、勝率10割をキープ。防御率も対戦別で最少の1・25と好相性だ。

▼伊藤将は今季敵地で4試合目にして初勝利を挙げた。マツダスタジアム、ZOZOマリン、京セラドーム大阪での過去3戦は0勝2敗で防御率4・58だったが、この日はバンテリンドームで7回2失点と好投。甲子園では4勝0敗、防御率1・10と対照的な成績だったが、苦手な敵地での今季初白星だった。

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